キッズ椅子・森塚畳店



お子さんが物心つかれて初めての椅子。

意識されていますか?

私たちの暮らしは今や洋風になってしまい、畳での暮らしよりも、椅子を使うことの方が断然多くなっています。

子供たちのまだ未成熟な身体に対し、その発育を促し、成長を邪魔しない工夫に対し、まだ多くの人々は気配りが足りていないと思われます。

畳にはのびのびと過ごせる良さがあり、その材料であるい草には自然癒以来の癒しや和の効果があり、子供たちの情緒を育成するのに効果があると言われます。

そんな効果を椅子にも応用しようというのが、森塚畳店さんのキッズ椅子の工夫なのです。





熊本市の西区にお店を構える森塚畳店さんは現在3代目の秀さんが奥様と2人3脚で仲良く切り回されています。

秀さんは森塚畳店のお婿さん。

今では先代から全幅の信頼を置かれて、店の運営をすべて任されています。

お勤めの奥様とも仲良く2人3脚で、畳店を切り回されています。

森塚畳店は老舗として熊本の皆さんから信頼を得て、長年畳の制作とメンテナンスを手掛けてきたお店です。

熊本の過程のなごみを守り続けてきました。

ですが、洋風ばやりの世の中で、次第にフローリングのお部屋が増えてきて畳文化はピンチを迎えています。

い草の香りを知らない子供たち。

本当にこれでいいのか。

このままでは日本の床に座る暮らしが失われてしまうのではないか。

そう心配した秀さん。





熊本では八代がい草で有名で、かつてはい草農家が軒を競ってい草生産に励んでいたものです。

それが今では激減し、い草農家が減ればい草も生産されず、い草がなければそれでまた畳の供給が困難となり、ますます畳文化はすたれていってしまうでしょう。

生産の面からでなく、子供たちの発育の点からも、秀さんには心配がこみ上げます。

最近の子供たちの情操が以前のように守られているのかどうか、秀さんだけでなく、わたしたち菊池便りの橋本家でもよく話し合います。

全てが洋風を、合理性を追い、クールで利己的な風潮が流行ってきている昨今。

子供たちを取り巻く環境の味気無さが心配です。

特に合成繊維や加工材によって生活環境が形成されてしまった場合、子供たちのピュアな肺や肌、爪やお口から、体内に取り込むべきではない物質が取り込まれてしまった場合、いずれ何か不穏なことが、子供たちの成長につれて現れてくるのではないか。

心配性の私、いぞうさんとしては落ち着かない気持ちに駆り立てられてしまいます。

そんな時、無農薬無添加の自然由来の素材で作られた、食べ物は勿論、生活道具、家具、建材などで、家族や幼い子供たちの安全を図りたいなあ、なんて思ってしまうんですよね。

畳への愛着というと、ノスタルジーだと思われてしまうでしょうか。

畳の材料はい草です。

い草には集中力向上、リラックス効果など、様々な効果があることが近年の研究で分かってきています。

子供たちの身体を任せ、成長を促す身近な生活道具にい草を用いる。

それは本当に子どもたちの為になるのではないでしょうか。

なのにい草はこのまま見捨てられてしまうのか。

そこを森塚畳店の秀さんは問題視したのです。





い草の、畳の良さを次世代に伝えたい、、、、。

そんな想いから、秀さんはい草を使った新しいチャレンジを始めました

私たち「ちゃーこからの菊池便り」は秀さん発案の畳椅子、畳キッズ椅子に注目しました。

もの心ついたばかりの子供たちが最初に出会うマイチェアーには、ぜひとも体にも心にも優しい畳椅子を、という秀さんの考えになるほどと頷かされたのです。

自然素材の柔らかい表情のい草はほのかに甘く香り、使い込むほどに美しい飴色の輝きを放ちます。

座面にい草を使うことで体感的にも精神的にもリラックス効果が得られ、勉強には集中でき、滑らず安定するためお尻も疲れません。

だから洋風の家に似合う椅子と、和風の良さを持った畳を融合させる。

―――素晴らしいアイデアでしょう?

最近、助育、という言葉を耳にしました。

助育とは、人が育とうとする力を引き出すこと、だそうです。

なるほど、い草を使った畳には確かにそうした力がありそうです。

さらに秀さんはこだわっています。

子供たちの健康のために、国産木材、熊本は菊池の杉材を使い、ワックスまで自然素材のものを使用しているのです。

近代的素材ではぜんそくやアトピーの原因の1つにもなりえる生活環境にある素材。

それをすべて国産の自然天然素材のものであつらえる秀さんの気づかい。

しかも、畳の特性である、使い古したら新しいものに変えられる、という点を生かし、椅子の母体はそのままに、座面の畳を取り換えることでリニューアルでき、畳の縁のデザインや色も取り換えることができるので、遊び心が満たされ、長く使えてコストパフォーマンスも良くなるのです。





本当によく考えられています。

勿論子供たちは成長するのでいつまでも畳椅子や特にキッズ椅子は使えません。

でも、畳椅子は子供たちだけでなく、ご老人にも使って頂きたいのです。

年齢を重ねると体が硬くなり、様々な不便が生じます。

膝関節の痛みや股関節の不具合を抱える方は多く、床面に座ることが苦痛となりますね。

けれど、ちょっとした会合、あるいはお出かけ、お帰りの際の玄関での靴の脱ぎ履き。

そんな時この畳椅子があれば重宝です。

大きすぎず小さすぎないからですね。

子供が使って要らなくなればおじいちゃん、おばあちゃんが使う。

合理的だし家族みんなが使いまわすことでますます場に温かみが生まれます。

またキッズ椅子は観葉植物を置くデコレーション用の台にもなりますし、アイデア次第で様々に活用できます。

そうすることでお子さんの成長の記憶を家庭内に長くとどめる事ができるのです。

なんだかとても感動してしまいます。

ね?



ちゃーこからの菊池便りブログ

店主のちゃーこです。 熊本県菊池市でアート&雑貨&自然食品のお店を家族で営んでいます。 ちゃーこや取材担当のいぞうさんが商品の紹介や日々のことなどについて綴っていきます。

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