いぞうさんの菊池暮らし1 コロナ禍に


いぞうさんです。

ブログ「ちゃーこからの菊池便り」では、「生産者さんレポート」や「ちゃーこの育児日記」など、カテゴライズされたテーマ別に題材を設けて投稿させて頂いてますが、そこに「いぞうさんの菊池暮らし」というカテゴリーを増やします。

店主いぞうさんの目から見た菊池暮らしのつれずれをとりとめなく書いていきます。

熊本県菊池市の農村地帯に移住した私たち一家。

関東からの移住者であるいぞうさんと家族がどう未知の田舎で新しい暮らしを見つけたか。

どんな楽しみや交際があるのか、どんな苦労があるのか、田舎暮らしに興味のあられる方には面白いかもしれません。退屈されたら読み飛ばしてください。




最近はコロナ騒ぎで世間は大変です。

3.11由来の放射能禍が怖くて関東を逃げ出したいぞうさんの事ですから、今回もさあ大変だ、3密を避けてマスクをし、人に会うことは制限して、自宅内へ他人を入れるなどありえない!などと身構えたことは言うまでもありません。

ところが地元の人たちは至極のんびりしたもの。

「コロナは怖かばい、なあ!」

などと笑っています。

泰然自若、という感じです。




菊池は人口5万弱の地方都市で、外部との人の行き来は多くありません。

収入は工場誘致された企業の落とす税金と雇用であり、次いで農業、畜産業からの税金です。

観光業では菊池渓谷が有名ですが、菊池一族、特に武光公の秘めたポテンシャルはすごいものがあります。

阿蘇に通じるルートの途中にあり、半分は田園地帯、半分は山林地帯からなる典型的日本のふるさとです。

歴史や地理を含めた地元が余りに素晴らしく、昔から地元の人たちはほとんどがよそに出たこともなく、顔なじみだけで連綿と暮らしてきた土地柄で、外部からの脅威にさらされることがなかったのでしょう。

皆さん、神経質とは程遠く、悠然と居心地よく暮らしておられるのでしょうね。

みなさんTVで見た情報から、「コロナは怖かばい!」 とは言いますが、マスクもせず、いつも通り、ワハハ、がはは、とゆかいなおしゃべりが止まりません。

こちらまで、いつの間にか笑顔になってしまいます。

なんだか神経質な自分が恥ずかしくなってくるようです。

一部若い人には油断しない人たちも見かけますけどね。




その悠然とした様子がいいことなのか、悪いことなのか。

しかし、考えてみると、私が放射能禍を恐れて九州熊本へ移住してきたのは、のんびり生きたい、おびえて神経質に暮らしたくない、と考えたからだったのでした。

いつか生まれてくる孫たちの身体が放射能に侵されて将来的にもせよ健康被害が出るのを見たくない。

それにびくびくしながら緊張して生きたくない、と思ったからなのでした。

そう思うと、土地の皆さんの態度こそ、私が求めたゆったり感そのものじゃないですか。

田園風景と山林部で構成され、人がまばらで密集していないここ菊池がコロナ禍に対して割合リスクが低く、相対的に緊迫せず、のんびり感が漂っている現状。

そして事実、今までのところ、被害者は出ていません。

むろん飲食業や観光旅館、ホテルでは一時的に自粛を余儀なくされ、影響を被ってしまった業種はあります。

辛く苦しい思いをされているでしょう。

しかし、皆さんなべて前向きに明るく、タフに乗り切っておられるように見受けます。

それも地元の人たちとの連携、助け合いがあるからでしょう。

何といっても絆の深さが都会とはまるで違います。

みんなが昔からの知り合いで、孤立しない、孤独にならない良さが救いになっているようです。




振り返ってみれば、私が移住してきた目的の大きな部分を占めるのが、のんびりと人間らしく豊かに生きたい、ということでした。

だから放射能や化学物質などで複合汚染がはなはだしい都会ではこれ以上暮らせない、と感じたのです。

それらの想いが60を迎えてリタイアを考えた時、丁度原発爆発と時期が重なったこともあり、私を後押ししました。

総括原価方式などを考え出してブラック国家となり果て、ブラックな経済を回して利益ばかりを追い求め、複合汚染による子供たちのリスクになど見向きもしない、行き過ぎた経済至上主義。

いつか子供を産みたいという娘たちを放射能禍から逃がすためにも、私は決心しました。

一切を整理し、移住すべき地方を探したのです。

そして見つけたのが偏西風に守られ、原発の配置から逃れた熊本だったのです。

そしていったん熊本市内に住みながら、さらに探して菊池市を見つけました。

熊本市は未だ都会過ぎたのですね。

もっともっと自然豊かな伸びやかな場所に住みたい気持ちが募っていました。

四季を感じながら生きられる場所へ!





そして見つけたのが熊本市のお隣の菊池市。

阿蘇山塊の一部を山林地帯として背負いながら、南面には雄大な高原地帯を持った美しい土地柄でした。そして阿蘇の溶岩の流れから湧き出してくる温泉の数々。

肥後もっこすで頑固ながらとことん優しい土地の人たち。

今回コロナ禍でも神経をすり減らさず、やっぱり陽気に前向きに暮らせる人間のありよう。

それこそが、熊本市に住んで数年後、私がさらに菊池市への移住を決めた目的だったのだと、今思い当たりました。




本当の人間の生き方って、ここにあるのじゃないか。

大自然と向き合いながら、野菜や有明海の魚に恵まれ、陽気で人のいい皆さんと交際し、自分をすり減らすことなく豊かに生きられる。

そう思って、そういう場所を志向し、そしてそんな場所に、私は行き会えていたのだと、コロナ禍のお陰であらためて気づけたわたしでした。




次回からはなんでもない菊池の日常について書いていきたいと思っています。

         (BY いぞうさん)



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店主のちゃーこです。 熊本県菊池市でアート&雑貨&自然食品のお店を家族で営んでいます。 ちゃーこや取材担当のいぞうさんが商品の紹介や日々のことなどについて綴っていきます。

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