食べる生活百貨店
天草の山間部に櫻井さんご夫婦の生姜畑はあります。
少し離れた場所には田んぼもあり、そこでは無農薬のお米も育てている櫻井さんご夫婦。
「食べる生活百貨店」は天草で生姜を育てる櫻井さんご夫妻が運営されるブランドです。
櫻井さんご夫婦のこと
長崎でカフェをしていたご主人俊也さんと、アパレル業界にいた理絵さん。俊也さんのお店は爆心地からほど近い都市部にあり、理絵さんの勤めも都市型店舗でした。田舎育ちというわけでもないのに、お二人ともいつの頃からか土と関わり、作物を育てるという生活に憧れるようになっていたといいます。まずは農地探しから始めましたが、平野部の少ない長崎ではなかなかいい土地が見つからず、県の支援体制も整っていないために困難が大きすぎました。ところが農業の盛んな熊本では後継者問題や人口減少に対応するため、様々な支援体制が整えられていて、よそ者、まったくの未経験者のお二人にも門戸が開かれていたのです。ついに理絵さんは会社を辞め、俊也さんは店を閉めて移住を決意しました。
お子さんの学校の問題もあり、悩まれた時期もありましたが、決断したお二人にはすでに後戻りするという選択肢はありませんでした。熊本市内や八代など検討されたのち、天草が一番条件に合っていて、勝負の土地は天草だと決定されました。どこか長崎に似た風土に親しみが持てたのかもしれません。同時に作物を何にするかを検討した結果、お二人はお米と生姜に的を絞ったのでした。
香辛料野菜であり、食用の他に漢方としても用いられる植物で、ハジカミと呼ばれて奈良時代から栽培されてきた生姜。ジンゲロール、ショウガオール、ジンゲロン、精油成分などが主な成分です。免疫細胞を活性化、殺菌作用、胆汁分泌の促進、抗炎症作用、吐き気、頭痛を抑える働き、老化を防ぎ血圧安定、新陳代謝の向上、脂肪燃焼、発汗作用、がん細胞発生の抑制、活性酸素除去などなど、特に女性の身体を守る働きに無限の効用があること。
その生姜にさらに人の体内の働きを活性化する酵素を加えようというのは理絵さんのアイデアでした。酵素とは一言でいえば生体で起こる化学反応に対して触媒として機能するたんぱく質のことです。生姜効果を倍増させる酵素を加えることで最高の加工品ができることをお二人は確信されました。その構想を具体化するため、加工工場を探していたお二人に、大分県日田市のインパクトさんとの出会いがあり、そちらからの提案で梅の花から抽出された乳酸菌を加えることになりました。梅の花乳酸菌に含まれるフェカリス菌は植物由来でありながら抜群の免疫効果促進の働きを持つのです。インパクトさんの持つオリジナルの技術で可能になる工夫です。
こうしてすべての条件が出揃いました。
お味、美容、健康に貢献する。この3つを満足させる理想的な商品が出来上がりました。
ブランド名も「食べる生活百貨店」と決まりました。
商品は発酵生姜ペースト、酵素ジンジャーシロップ、酵素レモネードの3点。
ペーストはそのまま食べたり、お湯で溶いて飲んだり、お味噌汁に入れてもいいし、トーストにつけて食べても美味しいです。ジンジャーシロップはお茶や紅茶に、あるいは炭酸水で割ったりと、日常的にお使い頂けます。レモネードはティーパーティや飲めない人のお酒の場に活躍しそうです。
製品はどれもすでに好調な売れ行きで、生姜の刺激的なお味が大好評です。
理想的な商品が出来上がりましたが、それを支えるのは畑での地道な労働。
とはいっても畑での仕事を心から楽しんでおられるお二人。
無農薬なので生姜たちは雑草にまみれながら逞しく生育してました。とてもいい情景でした。
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